元報道ステーションコメンテーター 古賀茂明氏応援演説 (動画&書き起こし)
10月1日(土)午後3時30分
元報道ステーションコメンテーター 古賀茂明氏(元経産省官僚)応援演説 動画&書き起こし
(場所:新潟市秋葉区 「未定稿」)
みなさん、こんにちは。
今、紹介していただきました古賀茂明です。
私のことをご存知の方どれくらいいらっしゃるかわかりませんけれども。
僕は今日、なんでわざわざ。僕は神奈川県民なんですけどね。
仕事は主に東京でやっていますが。
なぜ、そこからわざわざ新潟まで来たのかと。
もちろん米山隆一さんを応援するためですけれども。
この新潟県知事選、ものすごく重要な意味があるんですよ。
それはもちろん新潟県民の皆さんも、生活、これに直結している、そういう大事な選挙でもあります。
でも、それだけじゃなくて、日本全国のこれからのですね、地方の自治体の政治、行政、これをどういう方向に持っていくのかという、その選択肢をここで、新潟県民の皆さんが日本中に示していただくという、そういう機会になっているというふうに思ったんですね。
だから、ぜひ、新潟県民の皆さんの力でですね、米山さんを県知事にしていただきたい。
その理由はこれから申し上げます。
今、日本には大きな選択肢、皆さんの前にあるんです。
大きく分けて二つの問題を今日は取り上げますけれども、一つは、日本の経済と社会、これをどういうふうにしていくんだろう。これです。
特に、地方ってたいへんじゃないですか。
あの、東京もたいへんなんですよ、本当のこと言うとね。
なんか派手に景気がいいように見えますが、実は東京もたいへんです。でも、それより先に地方の方が、今、たいへんな高齢化、少子高齢化でこれから先どうなっていくのか。
あ、すいません。
原発の話、後でまたちょっとしますからね。
あの、それ期待されている方もいると思うんですけど。
でもね、原発も同じなんですけど、やっぱり、皆さんの生活ですよ、一番大事なのは。
それをどう変えていくのか。どうやって守っていくのか、もっと良くしていくのかっていう選択肢、二つの道があります。
一つは、今のアベノミクスもそうですけど、ずっと自民党がやってきた道ですよ。公共事業に頼ってね、ま、公共事業だけじゃないんですけども、道路作るのが悪いわけじゃない。
だけど、いいですか、既得権とくっついているんですよ。
要するに、ほんとに庶民のための公共事業じゃないんですよ。建設会社だとか、あるいは、いろんな利権の構造があります。そういうことのための公共事業になっちゃっているんです。公共事業だけじゃなくて、いろんな予算がいろんな既得権と結びついているんです。
で、そこにお金をつけていくんですよ。そのお金は何かっていうと、税金と、国債っていう借金です。
そして、実は地方もですね、国がお金を出してくれるから、じゃあ私たちもらえるんだったら使わないと損だということで、ずっとつき合ってきました。
そして国も地方も借金だらけになっちゃったんですよ。
で、気づいてみたら、借金できたって、いいですよ、みんなの生活がすごく良くなって、いろんないいものがたくさん作られて、将来に役に立つっていうことなら何の問題も無いんですけど、全然そうじゃないんですよ。
これからたいへんですよ。ほんとにたいへんな道が待っている。
でも、今、安倍さんたちがやっているアベノミクス、三年半やりました。結局ね、失敗なんですよ。
だって、景気なんか全然良くなってないでしょう?
このあいだ、日本経済新聞、日本経済新聞と言えばアベノミクスを応援している、安倍政権を応援している新聞ですよ。
そこがやった調査で、地方の景況感、景気がいいかどうか、どう感じているか、そういう調査やったら、またここにきてどんどん悪くなって、マイナスになってきちゃったというニュアンスが出ていました。
安倍さんを応援している新聞でもそれを認めざるを得ない。
安倍さん、ずっと言ってきました、「もうちょっと待ってください」ね、東京はもうかっている。地方はもうかんないじゃないか。そうなんだけどもうちょっと我慢して待ってくださいとずうっと言っていましたよ。
で、三年半経ったら、もっと悪くなっちゃったんですよ。
それは、さっき言ったとおり、既得権と戦えないんですね。
変えられないんです。
庶民のための政治ができないから、庶民は苦しくて苦しくてしょうがないから、財布の紐を締めるしかないじゃないですか。
そういう社会をこのまま続けますか?
それとも、そうじゃない、ね?もうそんなしがらみを断って、本当に庶民のためだけ、それだけのために戦える、そういう県知事を選びますか?
この二つの選択肢があるんです。今、皆さんの前に。
米山さんはしがらみがないんですよ。
今回、立候補するにあたって、民進党からね。実はもともと民進党でしたからね、この間までは。
民進党、離党させられちゃいました。
離党届は自分で書いたんですけどね。でも、事実上離党させられちゃったんですよ。
なぜかというと、民進党は自主投票に決めちゃいました。
自分の候補、出さない。
米山さんて民進党の人ですよ。
民進党の人が出るんだから、民進党、応援してあげたらいいじゃないですか。
普通に、どう考えたって。そう思いませんか?
東京でもね、みんな怒っているんですよ。
何やってんだと。
でも、これ、かわいそうですよ、米山さん。
何でかっていうとね、米山さんは、この新潟5区の民進党の、次の衆院選で公認候補になるはずだったんですね。
総支部長っていうの。
それ、こないだやめさせられちゃったんですよ。
新潟県知事に立候補するから。
これ、ひどくありません?
米山さん、もう後がないですよ。
この選挙落ちたらどうなります?
次の選挙で衆議院出ようと思っていたけど、もしかしたら他の候補を立ててくるかもしれない。
もう退路断たれました。
普通はそんなことしません。
民進党の人に、「お前やめとけ。ひどいことになるぞ。」脅されたら、普通はそこであきらめちゃうんです。
だから、米山さんが立候補する会見の直前まで、僕たちは、どうなるんだろうって心配しながら見てたんですよ。
待ってたんです。
直前に民進党県連と話してましたから。もう止められちゃうじゃん。もう駄目じゃないかって、東京ですごい心配してました。
ところが、ちゃんと記者会見で立候補するって言ってくれたから、ほんとにうれしかったんですよ。
実は米山さんの前にもいろんな方に声をかけたんです。
どうですか、出てもらえませんか。
でもみんな怖くて逃げちゃうんです、最後は。
逃げちゃう。
だって、そうですよ。
この新潟県でたった一人で戦う。
泉田さんのこと思い出してください。
泉田さん、すごい頑張りましたよね。でも最後ね、やっぱり力尽きました。
泉田さん、ほんとのこと言ってませんよ。
だけど、僕は、ずっと撤退するって言う8月の前から、泉田さんと何回も話をしながら、どうしようかなって。
いや、どうしようかって、いやわかってください。30日に撤退の発表したと思いますけどね。その前の日曜日、28日だったかな。電話で話したときにね、泉田さん、「もう疲れましたよ」と。
「古賀さん、代わりにやってくださいよ」なんて冗談言ってたんです。
何、冗談言ってんだと。
キミが頑張るしかないじゃないか。
でもね、やっぱり力尽きました。
それくらいたいへんなことですよ、ここで戦うのは。
僕もね、戦ったからね。
よくわかるんですよ。
自分だけじゃないんです。泉田さんはね。やっぱり家族がかわいそうでした。いつもびくびくしていなくちゃいけない。ウチもね、僕が「東京電力、破たん処理しろ」という提案をして、政府とか経産省に出して、本も出してやったら、家の前に、頭割られて血を流したハクビシンが玄関の前に置いてありました。
警察が毎日見回りに来てくれました。
本人はいいんです。
自分が勝手にやってるんだから。でも家族たいへんでしょ。だからね、いろんな人、声かける人、声かける人、「やりたいな」って最初は言うんだけども、最後はやっぱり逃げるんですよ。
米山さんは違いました。
だって民進党にダメだって言われても出ちゃうんだから。
だいじょうぶかなって言うくらい。
だから、僕は、そういう人だから応援に行きたい、そう思ったんですね。
いいじゃないですか、別に連合が応援してくれなくたって。
大企業が応援してくれなくたって。
関係ないですよ。
米山さんはなぜ、それでも立ったのかって言ったら、皆さんを信じたんですよ。
ここにいる皆さん。新潟県民の心ある皆さん。そういう方がきっと応援してくれるだろう。
森民夫さんには、自民党もついてます。
連合もついてます。いろんな企業が応援してるでしょう。団体も応援してるでしょう。そういう人とね、たった一人で戦う。
まあたった一人じゃないですけど。
野党がみんなで応援してますが、でもその野党だって大きな野党じゃないもん。
ね、森さん、すいません。ね、同じ森でもえらい違いですからね。
森民夫さんは、私、会ったことないですけどね。あんまり悪口とか言いませんけども。でも、建設省の人でしょ。で、だいたい、僕、霞が関にいたからわかりますけどね。利権の構造。
東京電力の原発です。これを動かすか、動かさないか。もう目の前に来ています。米山さんが当選すれば、その任期中に必ず、地元の同意、これを求められます。
どうしますか?
認めちゃいますか?
これ、たいへんなことになりますよ。
日本の原発、日本の原発はね、世界の原発の中でも特に危ないんですよ。
なぜそういうことを言うかというと、世界最高水準の規制だから大丈夫だって安倍さん言ってるでしょう。
大ウソですからね。
大ウソつき。
安倍さんは大ウソつきだと、こう言いますよ。あの、名誉棄損で訴えるんだったら訴えてもらっていいです。
何でかっていうと自信ありますから。
いいですか、よく聞いていてくださいよ。
例えば、青森県の大間にJパワーが新しい原発を作ります。
いくらだと思います?
一基、今、6500億円くらいかなと言っていますよ。
今度、イギリスに、日立とかなんとかが行って新しい原発作りますよ。
一基いくらだと思います?一兆円をかるく超えます。フィンランドでアレバというフランスの会社が作っている原発、これも一兆数千億かかって、アレバは今、ほとんど倒産の危機に瀕しています。
フランス政府が救済に入っています。
ヨーロッパね、イギリスもフランスもフィンランドも、地震がない国ですよ。何億年も安定した地盤の上にある国です。
そこで安全な原発を作るのに、一兆数千億かかる。
日本では六千五百億で作っちゃう。
どうしてですか?
日本は、安全基準がゆるゆるなんです。
だから安く作れます。
もうそれだけでもよくわかります。
いかに日本の原発は危ないか。
柏崎刈羽、活断層があるじゃないかと議論していました。
活断層の定義、十四万年前以降に動いた断層かどうかっていう基準なんですよ。
十四万年前って、なぜか区切るんですよね、日本は。
世界の常識は、百八十万年前から動いているか動いてないか。
日本だけ短いんですよ。
何でかっていうと、これをもうちょっと延ばすと、柏崎刈羽が動かせなくなっちゃうんです。
そのために途中で切っちゃったんですよ。
おかしいでしょ。
大飯原発とかね、よく活断層が真下を通っているかどうかって言っているでしょう。
敦賀で真下に通っている原発が、だから止めろとは言っていますけども。真下かどうかなんて議論している国は日本だけですよ。
アメリカだったら何十キロ離れていたってダメなんですよ。
大飯で問題になっていたのは、活断層なのか、地滑りなのかと。活断層だったらダメだけど、地滑りだったらいいんですね。
だから、関西電力は一生懸命、いやそれは活断層ではなく地滑りだと言っている。
ところがアメリカの基準見たら、地滑りもダメなんですよ。
褶曲(しゅうきょく)でさえダメですよ。
要するに山とか谷みたいなね。あんなのがあってもダメなんです、地下に。
なぜかっていうと、それは昔、なんか地盤が動いたってことでしょと。
活断層だけじゃなくて、地滑りだって褶曲だってそういうことでしょ。
原発っていうのは危ないことが必ず起きるんだから、そんな危ないもの、わざわざ地盤が動いたところに作る必要ないじゃないですかっていう当たり前のことです。
でも、日本はそれをやっていると、日本中、活断層、地滑り、褶曲だらけですから、どこにもないんですよ、作るところが。
だから、活断層で、しかも十四万年前っていう比較的新しく動いたところ、それも真下にあったらダメですよっていう、そういうめちゃめちゃ狭くした基準で、作れるところを広げたんですね。
それからもう一つ、日本はね、変わった国なんです。
先進国で唯一、避難計画がちゃんとしていなくても動かせる。
世界中で日本だけですよ。
先進国でそんなこと言っているのは。
このあいだ、高浜原発で、避難訓練をしました。テレビ朝日が報道しました。ビックリしましたね、みんな。どうしてかっていうと、避難計画で、一本道しかないところがあって、そこの人たち、車で避難するのに、観てたらね、フロントガラスの前、どんどん、どんどん高浜原発が迫ってくるんですよ。高浜原発の方に向かって逃げないと逃げ道がない。そのすぐ横をすり抜けて避難すると。そんなことやってる国、ないでしょう。
だって、原発からどんどん、どんどん放射能が飛び散っている時に、その原発に向かって逃げていく、そんな避難計画で安全だって安倍さんは言っているんですよ。
恐ろしい国ですよ。
だから日本は原発なんて動かせない国です。
しかも、危ないだけじゃないですよ。
ゴミの問題もあるでしょう?ゴ
ミの処理ができない。
それから、もう一つ、そもそも原発は安いから続けようって言ったじゃないですか、安倍さんたちは。
安い原発を使わないと電力料金上がっちゃうから。
ところがどうですか、今。
福島第一原発の事故を受けて廃炉のコスト、それからそれ以外の原発の廃炉のコスト、これからのですね。全部、原発じゃない電気を使っている電力会社も負担することにするんですよ。
つまり、例えば風力発電、太陽光発電だけで電力を売ってますという電力会社、そこから買っている人でもね、原発の廃炉のコストを払えっていうんです、今、国は。
そういう法律体制をしようとしています。
なんでそんなことしなくちゃいけないかっていうと、それをやってくれないと競争できないって言うんですよ、電力会社が。
それってどういうことですか。競争できない。
他の火力とか水力とか、自然エネルギーに競争できない。
なぜかというと、高いからですよ。
原発は高いからです。
だから、国が出してくれ、あるいは消費者に負担を押し付けさせてくれ、こういう話になってきたんです。
おかしいでしょ。
だって安いから続けようって言ったんです。安いから、重要なベースロード電源ですって言ったんです。
ところが今、自由化して競争が始まりますと言ったとたんに、いや競争が始まると負けちゃうから何とかしてくれ。とんでもない話でしょう。
いきなり消費者や国民にくるんですよ、税金でね。
でも考えてみてくださいよ。
例えば福島の事故、あの責任、誰がとるべきですか?まずもちろん東京電力でしょ?東京電力、「いやーもう払えませんから」って言ってるんですよ。
でもまだまだ売るものありますよ。発電所、売ればいいじゃないですか。火力発電所、水力発電所、全部売ればいいじゃないですか。
ね、それやっていないでしょう。
それから、株主、普通は、お金払えませんっていう会社は破たんなんですよ。そしたら、株は紙切れになるんですよ。それから金融機関、銀行、お金払えませんって言った会社が出てきたら、もう借金棒引きにせざるをえないでしょう。借金棒引きにするんですよ。株を紙切れにして、借金を棒引きにしたら、五兆円、七兆円くらいは浮いてくるでしょう。つまり、消費者、国民の負担はそれだけ減るんですよ。まずそれをやって、それでも足りないっていう時だけは、しょうがないですね。みんなで面倒みるしか。
でも、それやってないでしょ。
で、何が起きますか?
廃炉の費用をみんなで負担しましょうっていう法律が通ったらどうなるか。
東電の株価が上がりますよ。株主はウハウハですよ。そんなこと許せますか?
だって、全部僕たちが、みんなで、国民が負担するんです。
で、そのお金で株主が儲かる。
本当は株なんて紙切れになっているはずなのに。とんでもないでしょう。
この間、泉田さんが、立候補撤退しますって言ったら、東電の株が上がりましたよ。
ものすごくわかりやすいですね。
米山さんの選挙勝ったら、きっとね、東電の株下がりますよ。だから、東電の株持ってる人、売っといたほうが。持ってる人は売った方がいい。そういうことなんです。
だからみんな本当にウソばっかりで塗り固められて。
でも、強いんです、原子力ムラは。
本当に怖いんですから。怖くて怖くて仕方がない。みんな怖くて何も言えない。言いたいけれど黙っている。
そこに米山さんは声をあげて、泉田さんの路線を引き継いで頑張ると言ってるんですよ。
皆さんが応援して、何とか当選させてあげようじゃありませんか。
新潟県民の良識を示して、そしたらね、日本中の国民が、目が覚めますよ。
やっぱりそれでいいんだと。
自信をもちますよ。
そしたらね、民進党も変わりますよ。
ね。だって、民進党の悪口言っちゃったけど、自民党のがもっとひどいですからね。
自民党の政治をこのままほっとくよりは、民進党、もうちょっと頑張ってほしいけど。そのためには変わってもらわないといけない。
それを変えていく原動力が米山さんですよ。
新潟のその発火点、そこにもっていけるかどうか。
本当に皆さんのお力にかかっています。
森ゆう子さんていう、立派な応援してくれる先輩がいらっしゃるから、米山さんも本当に心強いと思いますけれど、森さんはいっくら頑張ったって、一票ですから。
森さんが投票できるのは一票ですよ。
だからここにいる皆さんはもちろんそうだけれど、お友達、親戚、家族、職場の同僚の皆さんに話してあげてくださいよ、米山さんのことを。
「今日、見に行ったけど、なんかちょっといかつい顔してるけど、いい人らしいよ」と。
「すごい頭いいらしいよ」と。それで、何よりも、「とにかく皆さんのために命がけで戦ってくれるらしいよ」と。
その話をぜひ伝えてください。
そしたら盛り上がります。
盛り上がれば、今まであんまり選挙行ってもしょうがないやっていう人も選挙に来てくれます。
そして、必ず当選できます。
ぜひ、皆さんで、米山隆一さんを応援しましょう。
ありがとうございました。
了
(ボランティア書き起こしのため事実と違う部分があるかもしれません。ご承知置き下さい。)
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